男なら誰しも、何十年も生きていれば、好きな女性に裏切られたと感じた経験が一度や二度はあるでしょう。また、裏切られたと思ったが、ただの誤解だったこともありがちです。相手の話をよく聞かないまま誤解し続け、取り返しのきかないことになってしまったこともあると思います。ボンドとマドレーヌの別れを見て、相手の話をよく聞かなければならないと感じました。
マドレーヌに裏切られたと感じながら、銃弾を浴びるボンドの悲しげな顔が忘れられません。死んでもいいと思ったのではないでしょうか。好きだった女性に振られたてしまった時に、死にたいと思ったこと、ありませんか?
スペクターを超える敵が、最強のウイルスを使って罪のない多くの人間を殺そうとします。それを、ボンドが阻止しようとする骨格は従来通りです。車や腕時計などの秘密兵器が活躍し、007のクラッシックな側面も健在です。ガジェットの復活は「原点に帰るべき」とダニエルが望んだことらしいです。
タイトルは「死ぬには早過ぎる」という意味。衝撃の結末と重なります。座席からなかなか立ち上がることができませんでした。
ボンドのセリフとエンディングの歌詞に、「時間はたっぷりある」とありますが、「愛する人とゆっくり過ごすことは、かけがえない大切なことであるので、たっぷりと時間をとろう。」というメッセージを感じました。007シリーズから、こんなメッセージを受け取るなんて意外ですよね。